中国からの黄砂って毎年ありますよね。
季節は春頃で、
だいたいピークと言われているのが3月から5月。
その頃になると車や窓ガラスなどが汚れます。
ところで。。。黄砂っていつからあるんだろう?
なんて思っていましたけど、
その歴史は古くて紀元前の書物に出てくるくらい古いんです。
日本では春の季語として「つちふる」なんて使われてもいます。
さてその中国からの黄砂はなぜ起こるのでしょう?
◆黄砂の発生について
黄砂が発生するとされているところは、
中国にある「黄土高原」や「ゴビ砂漠」「タクラマカン砂漠」

この発生源とされる地域では春の季節に低気圧が発生します。
その風の影響で砂が空気中に巻き上がります。
それが偏西風に乗ってより遠くに運ばれていくのです。
運ばれた砂は雨などと混じり地上に降ってきます。

◆なぜ春に日本に運ばれるのか?
黄砂が日本に運ばれる理由は
①偏西風
②低気圧
③天候
の3つの理由があります。
①偏西風

偏西風は常に西から東に向かって吹いています。
地図で見るとまさに中国大陸から日本に向けての風となります。
理屈で言えば年中風が吹いていますから、
一年中黄砂が日本に飛んで来るはずなのですが、
夏の季節だけは太平洋高気圧で遮られますから日本に届くことはありません。
②低気圧

図で見ると黄砂は低気圧の上昇気流により空に舞い上げられます。
この低気圧は春と秋に多く見られます。
③天候
砂が舞い上がりやすい条件としては
・乾燥している状態
・遮るものがない
こういった事があります。
6月から9月の間は黄砂が発生しやすい場所というのは雨がよく降りますから、
そのため舞い上がりにくいのです。
また水があるということで草木が茂るので、
その分砂は隠れますから舞い上がりにくいのです。
秋はその草木は枯れても大地は覆われていますから
比較的砂は露出しにくい状態であります。
また冬は地面は凍りやすく、雪などもつもり大地は覆われてしまいます。
その点、
春はまだ何も生えていませんから
大地は乾燥していて砂が舞い上がりやすい天候なのです。
まとめると
偏西風>春、秋、冬
低気圧>春、秋
天候>春
となりますから春が一番黄砂が多い季節となりうるのです。
◆これから
黄砂は冒頭でも述べましたが紀元前よりある自然現象で、
日本まで運ばれてくる量なんですが昔は少なかったといいます。
しかし、近年は地球環境も変わりました。
よく耳にする言葉で温暖化というものがあります。
黄土高原もやはり温暖化の影響があり砂漠化が進んでいます。
砂漠化が進むことで緑が減り、より砂が舞いやすくなるのです。